競馬好きが「ウマ娘プリティーダービー」第13話を語る【アニメ感想】
EXTRA R「響け、ファンファーレ!」
スペちゃんのジャパンカップから時は経ち、躍進するスピカのメンバー。
ウィンタードリームトロフィーが行われました。
12話感想はこちら
グラスちゃんの有馬記念
てっきりカットされたのかと思っていたグラスちゃんの有馬記念。スペちゃんの回想という形で再現される。
史実通り3着にテイエムオペラオーがいるのが細かい。翌年8連勝でG1を5勝もする「世紀末覇王テイエムオペラオー」を相手に、最強世代のライバル同士が意地を見せる結果となる。
4着はメジロライアン(実際はメジロブライト)5着はツルマルツヨシが元ネタのウマ娘。この2人は実際のレースだと着順逆なんですが、作画ミスなんかなぁ。
このレースでのグラスちゃんとスペちゃんの着差は非常に小さく、スペシャルウィーク騎乗の武豊騎手が勝ったと勘違いしてウイニングランをしてしまう。
そりゃこんな顔にもなりますわな。
スピカメンバーのその後
「大接戦ドゴーン!」
ウオッカ・ダイワスカーレットのレースは09年の天皇賞秋がモデル。
2008.11.02 第138回 天皇賞(GI) - ニコニコ動画
作中でも言及があったが僅か2cm差でウオッカが勝利を収めたレースである。
この2人は5回の直接対決があり
07年チューリップ賞…ウオッカ1着ダイワスカーレット2着
07年桜花賞…ダイワスカーレット1着ウオッカ2着
07年秋華賞…ダイワスカーレット1着ウオッカ3着
07年有馬記念…ダイワスカーレット2着ウオッカ11着
08年天皇賞秋…ウオッカ1着ダイワスカーレット2着
となっている。
作中ではスカーレット「私の2勝1敗1引き分け」
ウオッカ「(天皇賞秋は)2cm差でオレがかっただろ~だから2勝2敗」
というセリフがあり、他に勝ち馬が出た07年有馬記念はノーカン扱いのようだ。
トウカイテイオーの有馬記念は史実同様2着ビワハヤヒデ3着ナイスネイチャ。
スペちゃん世代より年下っぽいテイオーがナリタブライアンのお姉さんと走ってるのはどうなんだろうか?とは思うが細かいところは気にしないでおこう。
「(ルドルフ会長と同じ)無敗の3冠ウマ娘にはなれなかった」というセリフがありましたが、無敗で制した日本ダービーのレース中に骨折してしまい、3冠レース最後の一戦「菊花賞」に出走できなかったわけです。
その後さらに2回も骨折してしまい「怪我との闘い」だったトウカイテイオー。
3度目の骨折を挟んで1年ぶりのレースとなった93年有馬記念。ここでの復活劇はまさに「奇跡」多くの感動を呼びました。
メジロマックイーンは菊花賞後に天皇賞春を連覇。史上最強のステイヤーとして活躍した。引退後には種牡馬としても成功し、父ステイゴールド(キンイロリョテイ)母父メジロマックイーンの配合(通称ステマ配合)はオルフェーヴルら多数の名馬を輩出。我らがゴールドシップもその一頭である。
宝塚記念を連覇したゴールドシップ。3連覇がかかった15年の宝塚記念は触れないでおこう。
後ろの2人は左がヴィルシーナ(元プロ野球選手大魔神・佐々木主浩さんの所有馬)右はカレンミロティックがモデル。 同じ馬主さんの「カレンチャン」がウマ娘にも登場しているのでミロティックも今後出番があるかもしれない。
復帰後G1を勝利し、アメリカに進出していたサイレンススズカが帰国する。
ウィンタードリームトロフィーが始まる。
トレーナーの過去
微妙に濁されていたトレーナーの過去についてようやく語られる。どうやら持ち前の放任主義が原因でメンバーが集まらなかったようだ。
トレーナーの元から離れて行った2人のウマ娘ちゃんだが、
1話のリギル選抜テストで登場していたんですね。こういう細かいところが素晴らしいと思う。
うまく行かず腐っていたトレーナーの前に一頭のウマ娘が現れる。
サイレンススズカである。
彼女の走りを見て「日本一のチームを作る」という夢を取り戻す。
1話でおハナさんの指示を無視して大逃げをするスズカが描かれていたが、これはトレーナーのアドバイスによるものであった。
実際のサイレンススズカは武豊騎手との出会いによって躍進するが、作中ではトレーナーがその役割を担っていたわけですね。
ウィンタードリームトロフィー開幕
レース前の、それぞれのセリフが面白かった。
歓声を浴びるシンボリルドルフ、ナリタブライアンの「三冠ウマ娘」2人に対しての
フジキセキ「三冠ウマ娘には負けたくない」
これはフジキセキが「幻の三冠馬」と呼ばれていることからの発言。デビューから4戦4勝でG1朝日杯3歳ステークス、皐月賞の前哨戦である弥生賞を制覇するが、屈腱炎という重い怪我を負ってしまい引退を余儀なくされる。
デビュー2戦目には後のダービー馬「タヤスツヨシ」を相手に完勝を収めていることからも「皐月賞」「ダービー」でも最有力となる一頭だったことには間違いない。
同世代の菊花賞馬「マヤノトップガン」は作中にこそ登場していないが公式サイトでは公開されているウマ娘である。ナリタブライアンとのマッチレースは中央競馬屈指の名勝負と語り継がれている。
1996年 阪神大賞典 ナリタブライアン - YouTube
ナリタブライアン「ついに来たな。この日が」
ビワハヤヒデ「ああ。決着をつける日が」
現役最強馬ビワハヤヒデと三冠馬ナリタブライアンの兄弟対決に胸を躍らせる競馬ファンも多かったが、ビワハヤヒデの怪我もあって実現せず。
ヒシアマゾン「ナリタブライアン!タイマン勝負だ!」
ブライアン「有馬記念で決着をつけたはずだが」
94年有馬記念。3歳馬(現在の年齢表記)ながら単勝オッズ1.2倍という圧倒的な支持率となったナリタブライアン。同じく3歳馬ながら果敢に挑戦してきたヒシアマゾンとの一騎打ちとなった。
スペシャルウィーク、グラスワンダー、エルコンドルパサーの最強世代トリオを見て
テイエムオペラオー「あの3人に勝ってこそ真のチャンピオン。今日僕は証明してみせるッ」
次世代のチャンピオンであるオペラオーだが、「スペシャルウィーク、エルコンドルパサーが現役だったら」「グラスワンダーが完調だったら」「セイウンスカイが怪我をしていなかったら」という声も少なくなかった。そんな声を打ち破るという強い意志が感じられる。
グラスちゃんを呼び止めるのはマルゼンスキー先輩。
マルゼンスキー「カ・イ・ブ・ツと呼ばれるのは1人でいいかな」
グラスワンダー「そうですね」
朝日杯3歳ステークスの勝ちっぷりから「怪物」と評されたマルゼンスキー。同じく朝日杯3歳ステークスをレコードタイムで勝利した「栗毛の怪物」グラスワンダー。
2人の視線の先には「芦毛の怪物」オグリキャップという演出。
18頭ゲートイン。ウィンタードリームトロフィーがスタートする。
いつものように逃げるサイレンススズカにマルゼンスキー、ダイワスカーレットがぴたりとマーク。
2番手集団にはエルコンドルパサー、テイエムオペラオー、ウオッカ、メジロマックイーンが続き、さらにシンボリルドルフ、フジキセキ、トウカイテイオー。
中団後ろの位置にはビワハヤヒデ、エアグルーヴ。そしてオグリキャップ、ナリタブライアン、グラスワンダー。
スペシャルウィーク、ヒシアマゾン、ゴールドシップは後方集団に位置する。
直線手前でスパートをかけるスズカ。マルゼンスキー、ナリタブライアンが追い上げる。さらに
スペシャルウィークが2番手まで進出。スズカとのマッチレースになるかと思われたが…
18頭並んでゴールイン!
みんなのウイニングライブで幕を閉じる。
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最後に登場したウマ娘
レジェンドたちのウイニングライブを見守る1人のウマ娘がいた。
真っ黒な髪の毛と大きな流星(馬の額から鼻にかけての白い部分)茶色い勝負服に黄色い靴からして、北島三郎さん所有の名馬キタサンブラックがモデルと思われる。現時点で公式から発表のあるキャラクターではないが、今後の展開に期待したい。声優さんも五十嵐裕美さんなので再登場の可能性は少なくないはず。
ちなみにではあるがキタサンブラックの母親は某アイドルゲームでおなじみの佐藤心ことシュガーハートさんである。
キタサンブラック | 競走馬データ - netkeiba.com
伝説の神曲「うまぴょい伝説」が伝説を作ったところで物語の締めくくりとなる。この曲大好きなんだけど2番と楽しかった運動会がとんでもない電波で…テレビ版はすごいよかったから音源化を期待したい。
感想
制作に携わった方々お疲れ様でした!
馬主さんから馬名使用の許可を得るのも大変だったと思うし、勝負服デザインやレースに関しての作画もほんと大変だった(線が多すぎぃ…)と思う。
そんななかで「競馬の面白さを伝えたい」という熱意が伝わる出来だったし、心を打たれたファンも多かったんじゃないでしょうか。
競馬ファンを増やすという意味では十分すぎる作品だったと思うし、今後は競馬界にも認めてもらえるように発展して行ってくれたらなぁと思います。JRAはアニメコラボの企画も多いので!そういうところでも取り上げてもらいたいですね。
感想記事にお付き合いいただき、どうもありがとうございました。
ゲーム配信が始まったらプレイ記事を作る予定なので、その際はどうぞよろしくお願いいたします。